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【滑舌の専門家が分析】「さ行」が言えない5つの原因
子供の頃から「さ行」が言えない、言いにくい大人の方が多くいらっしゃいます。
発音していると舌が重い、舌が前に出る、特に「し、す」の音がこもる、空気が漏れる音がする、口の片側のみで発音している感覚がある、など、口元や舌で違和感を感じる方がほとんどです。
同じ症状の人はいるのか、なぜ、「さ行」が言えないのか、滑舌の専門家が分析し、「さ行」が言えない5つの原因をご説明します。
「さ行」が言えない5つの原因
さ行が言えない、言いにくい場合には、主に5つの原因があります。
舌先の位置の間違い、「さ行」が「th」になる、前歯の歯並びの影響、息を出す方向、空気の量の5つです。
さしすせそ、全体が言えないのか、「し、す」など、さ行の一部の発音が言えないのかで、原因も変わるため、治す方法も様々です。
5つの原因
- 舌先の位置の間違い
- 「さ行」が「th」になる
- 前歯の歯並び
- 息を出す方向
- 空気の量
舌先の位置の間違い
さ行の「s」は舌先の位置で音が変化します。子供の頃から言いづらさをお持ちの方は、この「s」の作り方に間違いがあることが、さ行が言えない原因です。
幼少の頃に舌先の位置をトレーニングすることはありませんので、耳で聞いた音を真似て発音した結果、現状の発音の位置に辿り着きますが、辿った先に間違いあることで、改善をしない場合は、大人になっても発音がしづらいままとなります。
滑舌トレーニング【さ行の発音理論】の通り、歯茎摩擦音の無声子音の「s」の発音が重要です。
「さ行」が「th」になる
「さ」が「th」になるとは、「さ」の「s」が英語の「th」の発音の仕方になることです。
この状態では、発音に無理が生じますが、もちろん、意識的に「th」になることはなく、子供の頃に、さしすせそ、の発音の作り方を間違え、「s」に近い発音を作ろうとして、舌を上下の前歯で挟む「th」へと変化したことが原因です。
間違った発音の癖がつき、舌の筋力も弱まり、舌足らずな話し方になる方も多くいらっしゃいます。
前歯の歯並び
上記の「さ」が「th」になる方を含め、さ行が言えない方は、前歯の歯並びが影響していることが多くあります。発音を綺麗に出そうとするが、歯並びが原因で、綺麗な音が出ない、色々試行錯誤して発音した結果、間違った発音の位置が身につき、発音がしづらくなります。
顎の位置や舌の位置によりさ行の音は変化するため、前歯の閉じ方が弱い方は、「さしすせそ」が「しゃししゅしぇしょ」と空気が多く漏れることがあります。
しかしながら「歯並びは滑舌に関係ない?」の通り、舌の位置を調整することで、改善は可能です。
息を出す方向
息を出す方向が右から、左から、と片側のみに偏っていることも、さ行が言えない原因です。
この場合は、「し」を含む、いきしちに、など「い段」の発音ができない方にも多く見られる症状です。舌が立つなどして、息を出す方向が偏り、発音がしづらくなります。「側音化構音を治したい大人の方へ」にてご説明をしています。
こちらの場合も、滑舌矯正を行わない場合には、大人になっても言いづらさが継続します。ただし、「し」「ち」の発音ができない理由の通り、舌の位置を整えることで、改善が可能です。
お試しレッスンで舌の位置を正すトレーニングが可能です。
空気の量
さ行のポイントは吐く空気の量です。さ行は強く「s」を出す、と間違った方法のトレーニングを多く目にしますが、兎にも角にも、鮮明な「s」を出すことが必要です。もちろん、上下の前歯の開きが強い方(開咬の方)は、「s」を出す量が多くなりますが、空気の量は舌で調整が可能です。
し、すが言えない
し、すが言えない場合は、発音がこもって聞こえる、というお悩みをお持ちの方が多くいらっしゃいます。空気が口の中で抜けて、こもった形で発声されますが、 この場合は、舌が立つなど、母音の形や、子音の「s」の作り方の間違いが原因です。舌の形や舌の位置を整えるトレーニングで治すことが可能です。下記「口蓋化構音とは」にてご説明しています。
まとめ
さ行が言えない、さ行が言いにくい方は、多くいらっしゃいますが、いづれも、舌の位置や発音の仕方に間違いがあることが原因です。
5つ全ての原因が当てはまる方や、2つ、3つ、と組み合わせで言いづらい方がいらっしゃいますが、原因は明確なため、原因にあった改善トレーニングをすることで、必ず改善が可能です。下記のトレーニングもお試しください。