側音化構音の治し方は、母音の「い」を整えることが必須です。
「いきしちに」など母音の「い段」の言葉が言えないことを、側音化構音と言います。「い」の発音で舌が立つことで、発音のしづらさが起きています。
自然と治ることはなく、治すためには、舌の訓練が必要です。
ヴォイスレッスンジャスには側音化構音を治したい方が多くお越しになりますが、側音化構音の治し方は、どのような方法があるのか、滑舌、発音の専門家が詳しくご説明します。
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Q、側音化構音の治し方は、どのような方法ですか?
側音化構音の治し方は、どのような方法ですか?
子音と母音「い」の舌の訓練
A、子音と母音「い」の舌の訓練
側音化構音の治し方は、子音と母音「い」の舌の訓練をすることです。
言葉は、子音と母音によって構成されていますので、それぞれを整える必要があります。
例えば、「き」の場合は、子音の「k」と母音の「i」です。
このように「いきしちに」の母音の「い」と、それぞれの子音(k,s,t,n)等の舌のトレーニングを行います。
側音化構音の3つの治し方
側音化構音の治し方は、母音の「い」の舌のトレーニング、子音のトレーニング、言葉に繋げるトレーニングの3つです。
側音化構音を治すためには、母音の「い」の発音をする時の舌のトレーニングをすることと、50音の子音(k,s,t,n,p)等の舌の位置のトレーニング、そして、それを言葉で使えるように言葉に繋げるトレーニングが必要です。
それでは、それぞれについてご説明します。
母音「い」のトレーニング
側音化構音の場合には、母音の「い」の発音で、舌に力が入り、舌が立ってしまうことで、発音ができない状態が起きています。
無理に発音しようとして、舌が偏り、左右片側から空気が漏れ、発音のしづらさが起きます。
「あ」と発音すると、舌は平たいのに対し、「い」と発音すると、舌が立つ形になるため、
母音の「い」で舌が立たないように、舌のトレーニングを行います。
舌の脱力と聞くことがあると思いますが、間違った脱力の方法をする場合には、舌足らずな話し方になるので、注意が必要です。
また、舌の脱力だけを目的に練習を行っても、言葉に繋げられないため、「い」の発音で舌が立たないように癖づけを行うことが必要です。
子音のトレーニング
側音化構音の治し方で必要なことは、子音のトレーニングです。
母音の「い」のトレーニングと共に行いますが、子音の形が間違っていると、発音がしづらくなります。
例えば「し」や「ち」の発音で、舌が偏り、片側に力が入る場合、「し」が「じ」になったり、「じ」が「ぎ」になったり、別の言葉に近い状態で発声されてしまいます。
これは、子音の発音の位置の間違いが原因のため、治すためには、子音の位置のトレーニングを行います。
さ行の場合は子音の「s」、た行の場合は子音の「t」を整えます。
言葉に繋げるトレーニング
母音の「い」と子音の位置が固定できたら、言葉に繋げるトレーニングが必要です。
「い」以外の発音は問題がない場合には、比較的すぐに言葉にすることが可能です。
ただし、会話の中では、いつもの癖の話し方に戻る瞬間も出てきますので、正しい位置をキープすることが必要です。
これは、日々の舌のトレーニングで固定ができるものですので、会話の中で癖の戻りがあっても、問題はありません。
日常の会話で使えるようになると、それ自体が練習となるため、完全に固定されていきます。
側音化構音は改善できるもの
側音化構音は、短期間で改善ができるものです。
子音と、母音の「い」の舌の形を整えることで、話しやすくすることが可能です。
舌の偏りをなくし、片側からの空気の抜けが無くなりますので、楽に話せるようになります。
まとめ
側音化構音の治し方は、子音と母音の「い」の舌の訓練を行うことです。
正しいトレーニングを行う場合には、1回のトレーニングでも発音を軽く感じることができます。
言語聴覚士の方からトレーニングを受けているが、良くならない、という方が多くいらっしゃいますが、この場合は、母音の「い」の段階で舌が整っていない場合がほとんどです。
練習をしても良くならない、と思う場合には、現在行っている練習方法を見直す必要があります。